引湯の歴史

左上:昭和45年頃の中房渓谷送湯本管1敷設工事
左下:平成4年頃の温泉スタンド
右:平成13年頃の送湯本管1敷設替夜間工事

信州安曇野は、長野県の北西部、雄大な北アルプスの裾野に広大に開けた平野部にあります。
安曇野のほぼ中央に位置する穂高は、豊かな湧水に恵まれ、わさびの栽培やニジマスの養殖が盛んな地であり、この穂高山麓に温泉をと夢見た先人たちは、明治と大正の初期2回にわたり木管で引湯を試みました。しかし、未熟な技術に加え雪害などにより1、2年で使用不能となり成功はせず、戦後も幾度か引湯計画が立てられましたが資金繰りなどの理由でどれも着工には至りませんでした。

そして弊社設立昭和45年2月3日、同年から特殊FW管の敷設を2年に渡って行ない、全管敷設の完成となりました。昭和47年4月1日、先人たちの夢はようやく達成されたのです。
以来、温泉付別荘をはじめ、ホテル.旅館などの営業施設も建設され『穂高温泉郷』は誕生しました。

泉質

源泉名 有明厚生温泉源泉と国民宿舎有明荘源泉の混合泉
採出地 長野県安曇野市穂高有明(長峰)7296-1(長峰貯湯槽における分析)
泉温 70.9℃
泉質 アルカリ性単純温泉(アルカリ性低帳性高温泉)
分析書 温泉分析書を見る

穂高温泉郷の温泉について(お知らせ)
弊社が皆様に供給させていただいております温泉は、安曇野市穂高有明の中房地籍から引湯している温泉です。そのため、弊社の広告や穂高温泉郷の広告・ポスターなどに 中房渓谷から引湯 と記載することがございます。

温泉が届くまで

源泉→長峰貯湯槽

源泉は、中部山岳国立公園の中にあり、標高1,450メートル付近で自然湧出しているものを、2ヶ所の源泉から集湯しています。
源泉からは自然流下により10キロメートル離れた「長峰貯湯槽」に送られます。
最初の到着地「長峰貯湯槽」までは約700メートルの標高差があるため、引湯路に6基の減圧槽を設けています。この源泉から「長峰貯湯槽」までを 送湯本管① と呼んでいます。

長峰貯湯槽→各地区へ

「長峰貯湯槽」に集まった温泉は、有明地区D地区方面( 送湯本管② )、有明地区BC地区方面( 送湯本管③ )、西穂高地区方面( 送湯本管④ )へと送られます。そして、各送湯本管から各地区の高台にある貯湯槽へいったん貯められ、そこから自然圧で場内の配湯管を通り、お客様の取出口に温泉が届きます。

集中管理システム

有明地区では長峰貯湯槽からの自然圧を上手に利用するとともに、落差のある地形を生かして温泉を供給しています。(ポンプの使用はほとんどありません)これを「 自然流下方式集中管理 」と呼んでいます。また、有明地区BC地区からさらに南部にある西穂高地区は、温泉の温度低下を防ぐために、貯湯槽からポンプを利用し場内を循環させて再び貯湯槽に戻しています。これを「 循環管網方式集中管理 」と呼んでいます。また、重要な貯湯槽がある拠点は、専用回線やインターネット網で事務所と結び、泉温や貯湯量(水位)、配湯量を監視しています。

施設全体の規模

施設全体の規模は、送湯本管31キロメートル、各地区場内の配湯管54キロメートル。総延長は実に85キロメートルにおよびます。そして、貯湯槽は全地区で28基あり、4,893立方メートルの貯湯ができます。
以上の施設によって安定供給がなされています。

穂高温泉郷の温泉供給地域の概略図を見る

日々の管理

お湯の濁りについて

「長雨が続き温泉の泉温が下がると共に温泉が濁る・・・」
「つい先程まで使用していた温泉が突然濁る・・・」
「お風呂に溜まった温泉がいつもより濁った気がする・・・」
といったご連絡をいただく事があります。

長雨が続いた後の濁りは弊社の温泉が自然湧出している天然温泉の為発生してしまう物とご理解いただきたいと思います。又、温泉管の内面に付着した温泉成分が一時的に多くの温泉を使用し、温泉の流速に急激な変化があった時に削られ濁りを発生させる原因となります。泥のような色、うっすら白く濁る、浮遊物が混ざる等様々な濁り方をします。

対処方法としては しばらく流していただければ元にもどります。
※ 頻繁に濁ったり、濁りが長く続く場合は弊社までご連絡ください。

長期に温泉を使用しない場合

長期間温泉を使用していない場合若しくは凍結の恐れがある場合は 写真右側のオレンジ色チャッキ弁 をしっかり閉栓して下さい。

敷地内での温泉管は破裂に気づかず、多額の超過料金の発生や温泉の蒸気による家屋損傷がおこります。ご注意を!!
※長い間使用していないチャッキ弁は壊れて開閉しない場合があります。その際は設備業者または弊社にお問い合わせください。(有料交換)

宅内の給水・排水に関する修理や改修工事は、下記安曇野市ホームページより指定事業者をご確認下さい。

安曇野市ホームページ

宅内の給湯設備に関する修理や改修工事は、下記PDFに記載の設備事業者をご確認下さい。

設備業者一覧(PDF)

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